展示資料解説

東海道五十三次内 鳴海
資料名 東海道五十三次内 鳴海
分類 藤沢ゆかりの文物・見立を描いた作品
作者 歌川 芳員
時代 江戸
形態・用途 書画
場所 鳴海
解説
中判横1枚 縦25.4 横18.1
板元:丸蔦

鳴海宿(なるみしゅく)の名物は有松・鳴海絞り(ありまつなるみしぼり)です。江戸時代以降の日本国内における絞り(しぼり)(布を糸で縛り模様を作る染色の技法)製品の大半を生産していました。旅人が龍(りゅう)や蛸(たこ)の絵柄が描かれた浴衣(ゆかた)にビックリしています。
桑名宿(くわなしゅく)の名物は蛤(はまぐり)ですが、雀(すずめ)が蛤(はまぐり)から出ているように描かれています。これは「雀蛤となる(すずめはまぐりとなる)」という秋の季語(きご)(日本の詩に用いられる、季節を表す言葉)を表したもので、「寒い時期、に雀(すずめ)が少ないのは、海で蛤(はまぐり)になっているため」と考えられていたそうです。それにしても、目の前で雀が蛤に変わったら驚くことでしょう。

歌川派の多くの浮世絵師が東海道五十三次シリーズを描いていますが、芳員が描いたこのシリーズは、各宿場にまつわる伝説や逸話を面白おかしく紹介しています。全般的に横小判の絵の中にはユーモラスな図柄が多いとも言われます。