展示資料解説

東海道五十三次内 御油
資料名 東海道五十三次内 御油
分類 藤沢ゆかりの文物・見立を描いた作品
作者 歌川 芳員
時代 江戸
形態・用途 書画
場所 御油
解説
中判横1枚 縦25.4 横18.1
板元:丸蔦

二川宿(ふたがわしゅく)の名物は柏餅(かしわもち)。茶店に腰かけている男性は、金比羅詣で(こんぴらもうで)(香川県の金比羅宮(ことひらぐう)へ参詣すること)の巡礼者(じゅんれいしゃ)です。背中には、金比羅詣での習俗として、天狗(てんぐ)の大きな面(めん)を背負っている様子が見られます。
御油宿(ごゆしゅく)では、旅人が宿の女性に荷物を押さえられているところ。このように旅人を引き止めて、宿にとまらせようとする女性を「留女(とめおんな)」といいます。御油宿は隣の赤坂宿(あかさかしゅく)とはわずか1.7kmの近い距離であったため、ここに泊まらせようと大勢の留女(とめおんな)が必死に客の袖を引いたと言われています。

歌川派の多くの浮世絵師が東海道五十三次シリーズを描いていますが、芳員が描いたこのシリーズは、各宿場にまつわる伝説や逸話を面白おかしく紹介しています。全般的に横小判の絵の中にはユーモラスな図柄が多いとも言われます。