展示資料解説

資料名 富士東口須走り之図
分類
作者 二代 歌川 広重(重宣)
時代 江戸
形態・用途
場所
解説
富士山の真東にある須走口(すばしりぐち)の浅間(せんげん)神社の鳥居の前に集まる人々の様子を描いています。江戸時代の富士登山は旧暦(新月の日を月の1日と数える明治以前の暦)6月1日(7月初旬)から7月20日(8月下旬)の間に限られていましたので、期間中は大勢の登山者でひしめきました。描かれているのは白装束(しろしょうぞく)に菅笠(すげがさ)を身にまとい首から数珠をかけた先達(せんだつ)(登山の案内人)の人々です。これから、それぞれに登山者を案内するのでしょう。何人かが肩に背負っているのは、御三幅(ごさんぷく)入った札箱(ふだばこ)です。御三幅とは、登拝の際に祭壇に掲げる3本の掛け軸のことで、御身抜(おみぬき)(富士信仰の世界観を表した掛軸)、浅間神社の祭神である木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の御影(みえ)(神仏の姿を絵に描いたもの)、小御嶽(こみたけ)神の掛軸のからなります。
この画は、もともと団扇に仕立てるために摺られたものが、使用されずに残ったものです。